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2013年11月20日 (水)

vol.110 【 スピードスケート加藤条治 W杯ソルトレーク大会で今季初V 】

心と身体に余裕を持って、天才スケーターが戻ってきた。

993795_412153738911683_2116217192_nスピードスケートのワールドカップ第2戦1日目は
2013年11月15日、ソルトレークシティ(米国)で行われ、
男子500mの加藤条治(日本電産サンキョー)は、
ギルモア・ジュニオ(カナダ)と同タイムの34秒258で
今季初勝利を挙げた。

加藤は17歳のときに日本の高校生で初めてワールドカップ(W杯)代表に選ばれ、
初戦の長野大会でいきなり3位となり表彰台に上がる。
翌週のハルビン(中国)大会では、
長野オリンピック金メダリストで当時の世界記録保持者、
清水宏保(トップアスリート列伝 vol.9およびvol.10 参照)
を破って2位となった。
世界屈指のコーナーワークが武器で、
身体を倒しても、どこに重心があるか足の裏でパッと情報をキャッチしてバランスを取り、
飛ぶようにコーナーを駆け抜けた。
2005年3月の世界距離別選手権には20歳で優勝。
2005年11月のW杯ソルトレークシティでは34秒30の世界新記録(当時)をマークした。
とどまるところを知らない天才だった。
ところが、初出場した2006年トリノ五輪は、
「優勝候補大本命」だったがまさかの6位に沈む。
2010年バンクーバー五輪もコーナーでバランスを崩して3位どまり。
いつしかスケーティングに狂いが生じ、スランプに陥っていた。

今シーズンは、W杯開幕戦の2レースで17位と7位。
ソルトレークシティ大会も、直前の練習で調子が悪過ぎたため、
「勝つ気は全くなかった。8、9割の力で行こうと思った」
ところ、肩肘張らない滑りが優勝をもたらした。
「20年にも及ぶスケート人生。
今さらながらレースで硬くなると良くないとわかってきた。
欲をかいて、滑りが乱れていた。
優しく、力まず、落ち着いて。
これが五輪で出せるかどうか」
心と身体の余裕が天才の技を引き出す。

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