vol.104 【 スピードスケート高木菜那 全日本距離別3000mVでW杯代表に 】
早熟の妹と比較され続けてきた姉が初めてW杯日本代表となり、
姉妹でのオリンピック出場に向けて前進した。
2013年スピードスケート全日本距離別選手権3000mは、
10月26日に長野・エムウェーブで行われ、
高木菜那(たかぎ・なな:日本電産サンキョー)が4分10秒04で初優勝した。
初めてW杯日本代表に名を連ね、
妹:美帆(日本体育大学)と姉妹での出場となる。
高木は6歳からスケートを始め、
2007年:中学2年時の全国中学大会1000mに優勝。
2008年の全国中学大会は500mで2位。
2010年には国民体育大会・少年女子1500mに優勝するなど
国内屈指の実力者だったが、
妹:美帆は2010年バンクーバー五輪の日本スピードスケート史上最年少代表。
「美帆の姉」として比較されることが重圧となっていた。
高木は、地元:北海道帯広南商業高校から
オリンピックメダリストの長島圭一郎、加藤条治らが所属する
日本電産サンキョー(長野県下諏訪町)に入社し3年目となった。
「高校の時はすごく悔しくて、
いつも自分の中で妹に負けていることを否定したくて泣いていたけど、
去年位からそれがなくなった。」
身近に居る強い選手達と切磋琢磨して、
世界標準の考え方と練習で着実に力を蓄え、
本人も驚く初優勝に繋がった。
「初のW杯参戦をステップにソチ五輪代表を目指したい。
妹とは、お互い、いいライバルとして競い合い、
結果的に一緒に五輪に出られたらうれしい。
今は(美帆が)妹でよかったと思う。」
失意の日々にもコツコツ積み重ねた努力が、
最高の舞台を前に一気に開花しようとしている。
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