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2013年9月28日 (土)

特別編 安藤美姫

フィギアスケートの元世界女王・安藤美姫の復帰第一戦

1239805_388628417930882_78374486_nネーベルホルン杯(ドイツ)は9月27日まで行われ、
総合162.86点で2位となった安藤は、
五輪出場の第一関門である
「国際大会において、国際スケート連盟が定めた最低技術点」をも突破した。

滑りに以前のようなキレと力強さは無かったが、
今大会の最大にして唯一の課題が「最低技術点」のクリアだったことを考えると、
多少の安全運転も仕方がなかったといえる。
一方で複数の3回転ジャンプを決めたのは、
出産5ヶ月後としてはスーパーパフォーマンスとしか表現しようがない。

異例のオリンピック挑戦の舞台裏を、
特別編として2013年9月19日付けvol.94を再配信して確認するとともに、
愛娘とともにスケート人生を歩もうとしている安藤へのエールとしたい。



トップアスリート列伝 vol.94

【 安藤美姫 復帰第一戦はネーベルホルン杯 】

一児の母となりソチ五輪出場を目指す
フィギアスケートの元世界女王・安藤美姫の復帰第一戦は、
9月26日から開催される国際スケート連盟(ISU)公認大会、
ネーベルホルン杯(ドイツ)となった。

安藤は2013年4月に女児を出産。
僅か10ヶ月後のソチ五輪を目指す異例の挑戦を表明していた。
出産後1ヶ月で練習を再開したが、
ママアスリートの最大の関門は(持久力でなく)「筋力の衰え」。
妊娠中に腹部周辺に負荷をかけられないため、
持久系スポーツでは赤羽有紀子が2006年8月の出産後に
陸上10000mで2008年北京五輪代表になったのに対して、
パワー系スポーツではママ選手は総じて苦戦している。
(トップアスリート列伝 vol.76千葉麻美、vol.77岡崎朋美 参照)
類稀な身体能力を持つ安藤は、
7月のアイスショーで3回転サルコーを成功させた。
出産後僅か3ヶ月ということを考えると驚異的な滑りだったが、
浅田真央や鈴木明子、村上佳奈子らに対して出遅れは否めない。

選考面でもオリンピック代表のハードルは極めて高い(高かった)。
過去2シーズンを休養にあてた安藤は、
現在日本スケート連盟の強化指定選手から外れており、
オリンピック代表選考対象のグランプリ(GP)シリーズのエントリーからも外れている。
オリンピック代表となるためには、
まず10月の関東選手権を突破し
続く11月の東日本選手権をも突破する必要がある。
これらで結果を残し、強化指定選手に復帰しなければならない。
そのうえで、国際大会に出て、五輪出場の条件である
「国際大会で国際スケート連盟が定めた最低技術点を突破」し、
12月の全日本選手権で優勝(代表決定)するか、
表彰台に上がる(他選手との選考)ことが条件となる。
ところが今般ドイツ連盟からオファーがあり、
“(日本からは)強化指定選手でなければ国際大会に派遣できない”ところ、
“招待選手”としての「国際大会出場」が決まった。

「たくさんの人たちの温かい思いを胸 に、
ハードなシーズンに立ち向かう覚悟ができています。
競技への復帰に不安もあるが、
 これがソチへの第一歩。
 ベストを尽してきます。」
勇気ある挑戦を心から応援したい。

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